車一台の駐車に必要なスペースが何坪なのか知っていますか?まず結論からお伝えすると、普通乗用車一台分は約4.5坪分の土地面積が必要となります。ですが、この坪数はあくまで車を停める最低限の車室の土地面積です。
ここでは、主に3つの内容をお伝えします。
・車一台に必要な駐車スペースの坪数
・なぜ坪数を知ることが重要なのか
・坪数による駐車場のコスト
今、空いている土地の活用方法として、駐車場経営が注目されています。駐車場経営は、比較的小さな土地でも始めやすいのが特徴です。空いている土地をどう活用するかお悩みの方、駐車場経営をお考えの方は是非、お役立てください。
駐車場をご自宅に作ろうとお考えの方も、理想の駐車場を作るには何坪必要になるのか知ることはとても重要です。
この記事では月極駐車場・コインパーキング・自宅の駐車場の3つに分けて、何坪必要かご説明しています。また、意外と知らない「坪数の計算の仕方」も簡単にお伝えしますので是非、お役立てください。
駐車場を作るにあたって、普通乗用車一台分は約4.5坪〜約7.3坪が必要です。
普通乗用車一台分の駐車場の広さは、幅2.5m×長さ 6.0m、約4.5坪分の土地面積が必要となります。
この坪数は「車一台に必要な駐車スペースは何坪」と検索すると出てくる、国土交通省の指針の最低限、車一台に必要な駐車場スペースです。
月極駐車場の場合、継続して契約を結んでもらうには、少し使いやすさも考慮した方がいいと思います。その為、少し余裕のある駐車スペースで約6.71坪〜がオススメです。
実際に車を止めるには、幅2.5mでは、入出庫に時間がかかってしまったり、ドア開放時や入出庫時に接触してしまったりする事例も少なくありません。
運転席側と助手席側に、ある程度ドアを開けられて人が通れるスペースを取るためには、幅2.5m+1.2mが必要となります。普通乗用車の場合、長さ6.0mあれば、トランクを開ける際に少し前に停めていただければ問題はありません。
コインパーキングの場合は5.62坪〜がオススメです。幅2.5mでスムーズに出入りができないと、お客様同士の事故や駐車場の設備の破損が起きてしまう場合があります。その為、最低でも幅2.5m+0.6mはあった方がいいとされています。
この0.6mとは、ドアが全開ではないが、乗り降りできる幅。または運転席側のみ、乗り降りが通常通り可能な幅です。
コインパーキングでは、もう1つ注意すべき点があります。それは、スペースを広く取りすぎてしまうと不正駐車をされてしまう危険がある事です。広すぎず、狭すぎず上手く土地を使うことが重要となります。
「車を駐車場に停めてからの便利さを重視」するのであれば、物を下ろすことや同乗者の乗り降りを考えて、広いスペースを考えておくべきです。では、ご自宅に駐車場をお考えの場合、何坪必要になるのかご説明します。
車の横を通る幅を確保するには、月極駐車場と同様、幅約1.2m必要となります。車一台の坪数は2.5m+1.2mの場合、約6.71坪です。
ここでは普通乗用車一台分でお伝えしましたが、軽車両しか停めない方は、この大きさだとスペースが余ってしまいます。折角駐車場として作ったスペースが余ってしまうのは、勿体無いと思いませんか?
車の種類によって必要な坪数は何坪なのか下の表1にまとめています。是非参考にしてみてください。
また、実際に住んでいるご自宅に駐車場を作る場合、自転車・植木・屋根など、他に置きたいものがあり、経営するよりも駐車場として使えるスペースに限りがあることが多いと思います。その場合、坪数を知っていれば前もって対処でき、理想を叶えられる可能性が広がります。
坪数を知ることで、無駄なく利益を生む事、理想を叶える事ができます。
ではなぜ、坪数を知ることで、無駄なく利益を生む事、理想を叶える事ができるのか。2つに分けてお伝えしていきます。
坪数は、今ある土地の広さにどれだけのものが置けるのかを考える際に、必要な情報です。
土地を先に持っている状態で、広さが限られている場合、先にしっかりとどう活かすのかを考えなくてはいけません。
例えば、自宅に駐車場を作る際、車一台分だけで本当にいいのか。植木や自転車のスペースは?屋根をつける場合、柱分のスペースも必要です。
このように置きたい物の希望がある時、置きたかったのに置けなかった。完成してからそうならないためには、あらかじめ置ける坪数を知る必要があります。
先に限られた坪数を知っておけば、「車を駐車場に停めてからの便利さを重視」するのではなく、「他の物や通行できる場所も確保する」など、使用者に合わせて作る事ができます。
例えば、駐車場に車を停めてからではなく、少し出してから乗り降りするようにしようと決めておくと、車室の幅として考えていたスペースを少し他のものに回せるようになります。
この様に、自分の理想を叶える為には、まず土台となる土地の坪数を知る事が重要となります。
駐車場を経営するなら、更にその土地の坪数を知ることは重要となります。「経営」するのであれば、少しでも多く利益を生み、無駄を抑えコストを下げたいですよね。
無駄をなくす
駐車場を経営する際は、車一台を置くスペース以外にも考えないといけないスペースがあります。車を複数台駐車する場合、車の向きを変える・車を動かす為には約6m程車路が必要です。コインパーキングの場合、出入り口には機械を設置(約2坪程)する必要があります。
まず、最低現必要な坪数があるかを知る事で、無駄な工事をせず済みます。
そして完成してからの大幅な変更や追加は、作業面もコスト面も非常にかかる場合があります。
また、作り終わった後にデッドスペース(有効に活用することができない空間)があると勿体無いですよね。コインパーキングの場合は不正駐車の被害に遭う危険もあります。
そのため、坪数を理解し全体のレイアウトを考えることは重要となります。
利益を生む
デッドスペースですが、初めからわかっていれば利用できる可能性があります。
約1㎡程あれば自動販売機が置けます。実際に身近なコインパーキングにも自動販売機を置いている所はありませんか?自動販売機を置いて年間円増収したという例もあります。
他にも車一台は置けなくても、バイクを置くスペースを作ることも出来ます。その土地周りの環境に合わせて需要のある駐車スペースを作ることも売上を考える上で必要となります。
坪数を知る事が重要な理由は、その土地の大きさや環境に合わせて、無駄なく利益をあげるためです。また完成形を想像しやすく理想を叶える為に必要だからです。
ここでは、駐車場を作るにあたって車のサイズ・台数ごとに必要な坪数について表を用意しました。コインパーキングを経営する場合に、注意すべきスペースについてもご紹介します。
表1・2は、国土交通省の指針の最低限車一台に必要な駐車場スペースです。一部のコンビニやスーパー、コインパーキングなどでみられる広さです。
表1.車種ごとに必要な坪数
対象車両 | 長さ | 幅 | 坪数 |
軽自動車 | 3.6m | 2m | 約2.17坪 |
小型乗用車 | 5m | 2.3m | 約3.47坪 |
普通乗用車 | 6m | 2.5m | 約4.53坪 |
小型貨物車 | 7.7m | 3m | 約6.98坪 |
大型貨物車・バス | 13m | 3.3m | 約12.9坪 |
上記の表はサイドミラーが幅員に含まれていません。ドアの開閉も考える場合、プラスで幅0.3m〜0.4mは考えた方がいいと思います。
表2.台数ごとの最低限必要な坪数(普通乗用車)
台数 | 最低限の坪数 | 幅(+片側の幅0.3m) |
1台 | 4.5坪 | 全幅(2.5×台数) +0.6 |
2台 | 9.0坪 | 全幅(2.5×台数) +0.9 |
3台 | 13.5坪 | 全幅(2.5×台数) +1.2 |
4台 | 18.0坪 | 全幅(2.5×台数) +1.5 |
5台 | 22.5坪 | 全幅(2.5×台数) +1.8 |
駐車場経営をされる場合、車一台分からでも可能です。表2では、コインパーキングにオススメした幅2.5m+0.3で作成しております。
二台以上置く場合の、車と車の距離が0.3で計算されています。理由は、同時に横並びの車のドアを開くことはあまり無いからです。その分、少ない坪数で駐車場を作ることができます。少し通りにくいかもしれませんが、最低0.3mあれば大丈夫だといわれています。
月極駐車場やご自宅の駐車場をお考えの際も、間を広く取る場合は約1.2m〜、少しでもスペースを抑えたい場合は片側の幅のみでも大丈夫だといわれています。
車室以外に必要になる坪数は、レイアウトによって変わります。
主に月極駐車場などの平面式駐車場で必要となるスペースとコインパーキングの場合をご紹介します。
<車路>
車が通行したり、車室にいれるために使用するスペースを「車路」といい、車路の幅は3.5m以上が望ましいとされています。また車室が向かい合わせで、車路が中央の通路となっている場合は、6m以上のスペースを取る方がいいでしょう。
<出入り口>
駐車場の出入口の幅は3.6mほどが理想です。
<コインパーキングの場合>
コインパーキングを経営する場合、注意すべき点がいくつかあります。
まず1つ目は、車室・車路・出入り口の他に料金を精算するための機械を置くスペースが、約2坪必要です。
2つ目は、車室を広く取りすぎないことです。
ご自宅の駐車場や月極駐車場では、停める車は基本決まっているので心配はありません。ですが、コインパーキングのような、誰でも止められる無人の場所では注意が必要です。
コインパーキングでは、車室にフラップ板を設置します。フラップ板とは、車が車室に駐車されると板が上昇してタイヤをロックし、料金の精算が終わるまで解除されない装置です。
車室を広くしすぎると、フラップ板のない位置に駐車して料金の精算を免れるという不正駐車をされてしまう可能性があります。そうなると、料金を支払わずに駐車されてしまうだけではなく、他の利用者にも迷惑となってしまいます。
そのため、コインパーキングの場合はフラップ板に合わせた幅にする必要があります。
また出入り口も、広すぎてしまうとデッドスペースが生まれ、不正駐車を招く恐れがでてしまいますので十分に注意してください。
車種によって、車一台における駐車スペースに必要な坪数が異なります。今後買うかもしれない車も見越して駐車場を確保しておくことも大切ですね。
坪とは、「尺貫法」で使用する単位であり、1辺が6尺である正方形の面積を指します。
坪を平方メートルに換算する際は「3.305」をかけ、平方メートルから坪を算出する際は「3.305」で割ります。
<例えば> 幅2.5m×長さ 6.0mの車一台分のスペースの場合
2.5×6.0=15 <幅(m)×長さ(m)=面積(㎡)>
15÷3.305=4.5385・・・・
坪数は4.53坪 (小数点第三位を切り捨て)
駐車場を作る際、坪数によってかかるコストを駐車場の種類別でお伝えします。駐車場の種類とは、主に月極駐車場・コインパーキング・ご自宅の3つです。
ちなみに月極駐車場・コインパーキングで初期費用をほぼ0円で抑える方法もございますので、そちらもぜひご検討ください。
では、個人で駐車場を作る場合をお伝えします。
駐車場形式 | 初期費用 | 車一台分
(4.5坪の場合) |
未舗装 | 工事費用
3,000円/㎡~ 区画用ロープ 40円/m~ 車止め(2個) 7,000円~ |
合計
約52,298円〜 |
アスファルト舗装 | 工事費用
5,000円/㎡~ ライン引き 6万円〜(50m~) 駐車番号 700円~(1台につき) 車止め(2個) 7,000円~ |
合計
約142,063円〜 |
コンクリート舗装 | 工事費用
8,000円/㎡~ ライン引き 6万円〜(50m~) 駐車番号 700円~(1台につき) 車止め(2個) 7,000円~ |
合計
約186,680円〜 |
1坪=3.305㎡です。長さや幅、坪数は上記表1・2を参考にしてください。
上記料金はコンクリートの厚みや仲介料など業者によって変わることもございますので参考程度に考えてください。看板や自動販売機などを置く場合別途費用がかかります。ライン引きはご自身で引くことも可能ですので、コストを抑えたい場合はそちらもご検討ください。
駐車場形式 | 初期費用 | コインパーキングに必要な初期費用 | 車一台分
(4.5坪) |
アスファルト舗装 | 工事費用
5,000円/㎡~ ライン引き 6万円〜(50m~) 駐車番号 (1台につき)700円~ 車止め(2個) 7,000円~ |
<最低限必要な費用>
精算機 50万円〜/台 フラップ板 10万円/台 看板・照明 15~20万円 設置施工費 50万円~ 合計 125万円〜
<場合によって必要な費用> 監視カメラ 15万〜20万円 ゲート 約60万円〜 満空灯 約15万円〜
|
合計
約1,392,063円〜 |
コンクリート舗装 | 工事費用
8,000円/㎡~ ライン引き 6万円〜(50m~) 駐車番号 (1台につき)700円~ 車止め(2個) 7,000円~ |
合計
約1,436,680円〜 |
初期費用の考え方は月極駐車場と同じです。コインパーキングの場合、別途無人で料金をいただくのに必要な機械などのコストがかかります。
上記料金はコンクリートの厚みや仲介料など業者によって変わることもございますので参考程度に考えてください。看板は裏表印刷するかでもまた変わります。自動販売機などを置く場合も別途費用がかかります。
コインパーキングを個人経営するとなると、初期費用にかなりかかりますね。ただ、月極駐車場・コインパーキングで初期費用をほぼ0円で抑える方法もあります。
初期費用を抑えるのに一番適しているのは、運営会社に土地を貸すことです。駐車場経営を考えている人の中には、個人で行うことを想定している人も多いのではないでしょうか。しかし、専門の業者に任せることもできます。
具体的には運営会社に土地を貸し、固定の土地代を得る方法です。これは「一括借り上げ方式」といい、駐車場に必要な土地の舗装や、精算機などの設置費用などは業者持ちとなります。また、管理自体も委託する事もできます。
先ほどの表をみて予算が厳しい場合でも、駐車場経営が可能になりますので是非ご検討ください。
基本コンクリートの駐車場になります。約1㎡あたり10,000〜12,500円のため車一台分(両幅に余裕を持った約6.71坪)の駐車場で、221,000円〜となります。コスト面や見た目などを考慮して一部芝生にされる方もいます。
ここでは、主に3つの内容をお伝えしました。
・車一台に必要な駐車スペースの坪数
駐車場を作るにあたって、普通乗用車一台分は約4.5坪が必要です。幅や長さ何坪必要かは国土交通省の指針で最低限必要なサイズが決められています。幅に余裕を持たせる場合6.71坪〜がオススメです。
・なぜ坪数を知ることが重要なのか
何坪あるか知る事で、その土地の大きさや環境に合わせて、できるだけコストを下げ、無駄なく利益を上げるため。また完成形を想像しやすく理想を叶える為に必要だからです。
・坪数による駐車場のコスト
月極駐車場の場合、車一台分約52,298円から。コインパーキングの場合、車一台分約1,392,063円から。ご自宅の場合、221,000円から。こちらはおおよその目安で、素材の違いや業者の違い、何坪かで値段は変わります。
コインパーキングの経営を個人で全てするには、初期費用が予想以上にかかります。初期費用を抑えるには「一括借り上げ方式」という運営会社に土地を貸し、機材などを設置してもらう事もできます。また、会社によっては機材の貸出を行っている会社もございますので、そちらもチェックしてみてください。