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無断駐車を取り締まる法律とは?
駐車場への無断駐車は私有地でのトラブルになるため、民事扱いとなる可能性が高く、警察に通報してもあまり積極的には取り締まってくれない可能性が高いでしょう。
しかし次の場合法律が適用される可能性もあります。
適用される法律 | 罰則 | |
住宅と一緒に塀で囲まれている個人の駐車場に無断駐車した場合 | 刑法130条(住居侵入罪または建造物侵入罪) | 三年以下の懲役または十万円以下の罰金 |
住宅と一緒に塀で囲まれている個人の駐車場に無断駐車し勧告しても退去しなかった場合 | 刑法130条(不退去罪) | 三年以下の懲役または十万円以下の罰金 |
無断駐車が原因で車が出庫できず業務に支障や損失をきたした場合 | 刑法234条(威力業務妨害罪) | 三年以下の懲役または五十万円以下の罰金 |
無断駐車により法律上保護される利益や権利を侵害した場合 | 民法709条(不法行為による損害賠償) | ― |
法律に基づいた解決を望む場合、まずは駐車場の住所や無断駐車された日時、ナンバープレートの画像などを記録して行政書士に相談し、公的な記録に残る内容証明を送りましょう。
もしそれでも解決しない場合は手間や時間はかかりますが弁護士に相談し、損害賠償請求を行うのが最終手段となります。
無断駐車への事前対策方法
駐車場を経営するなら、無断駐車をされないようあらかじめ対策をしておくのも大切なことなので、主な方法を3つご紹介します。
項目 | 概要 |
カラーコーンや防犯カメラの設置 | ・侵入しにくくする効果がある
・無断駐車した人が私有地だとわからなかったとの言い訳ができなくなる |
警告文をはさむ | ・曖昧な表現を避け無断駐車だとはっきり伝わる言葉で警告する
・器物損壊罪の適用を避けるため車に汚れや傷をつけないよう配慮する |
無断駐車禁止の看板を設置する | ・無断駐車の禁止を呼びかける
・罰金を掲示したとしても実際には請求できないことに留意する |
また設備や備品が破損していたり、掃除が行き届いていなかったりすると無断駐車をされやすくなってしまうので、日頃から駐車場をきれいに維持するよう心がけてみてください。
まとめ
無断駐車は警察に通報しても民事扱いとなり、法律で対処するのも手間や時間がかかるため、あらかじめ無断駐車されにくい環境を整えておくのが何よりの対策だと言えるでしょう。
この記事も参考にして、不要なトラブルを避けお客様に喜ばれる駐車場経営をしてみてください。